書くザトウクジラ

寄り道こそ、王道。

オスカー受賞者の辻一弘さんが松本人志と共演!

 
2018/03/25放送分
ワイドナショーにメイクアップアーティストの辻一弘さんが登場された。

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年齢は48歳。京都府京都市出身。
一時期はロサンゼルスに住んでいたが、現在は2020年、東京オリンピックイヤーに個展を開く準備のため帰国中である。
 
そのため、ワイドナショーに出演できたのだ。
思わず松本人志が「なぜ、こんな番組に出てくれたんですか?」と聞いていたが、
 
辻一弘さんは正直に「いつも観させてもらっていますし」と答えていた。
 
これには東野幸治、武田鉄矢ら出演者一同が驚愕。辻さんが思ったより、庶民感覚で私も好感の沸いた瞬間だった。もちろん実力に関しては世界トップレベルの方なので、庶民感覚という言葉を用いることにすら恐縮してしまうが。 
 
 

アカデミー賞受賞の経緯

 

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 辻一弘さんがアカデミー賞を受賞された作品は、現在上映中の「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」という作品である。具体的には、同作のメイクアップ&ヘアスタイリング部門でアカデミー賞を受賞された。
 当時一線から身を引いていた辻さんだったが、本作で主役を務めたゲイリー・オールドマンによる熱烈なオファーにより共演が実現した。
 
 辻さんが携わった過去作は猿の惑星、メン・イン・ブラックなど、ちょっと調べるだけで名だたるタイトルがずらっと並んでいた。さらに今話題の、第74回ヴェネツィア国際映画祭「金獅子賞」受賞の『シェイプ・オブ・ウォーター』にも辻さんの手が加わっている。同作は半魚人とひとりの女性が惹かれ合うストーリーが注目を浴びている作品だ。辻さんは半魚人の「目」のメイクを任されたということだ。
 さすがに松本人志も、その事実に触れると、「どうしても目をやってほしいというオファーが来ること自体、信頼のある証だ」と絶賛していた。
 
 

世界のメイクアップアーティスト誕生秘話

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 地元の洋書店で手に入れた雑誌に映る、特殊メイクで見事に再現されたリンカーン大統領に心を奪われたのがきっかけ。それから、ひたすらリンカーン大統領の写真を集めまくり、我流で特殊メイクの腕を磨いていった。そしてついに、少年が心奪われたリンカーン大統領の特殊メイクを担当していたディック・スミス氏に手紙を送る。
 
「どうしたらプロになれますか?」
覚えたてのカタコト英語で少年は手紙に書いた。
 
驚くべきことに、その10日後にディック本人から直々に返信が来た。
 
「今はまだ、特殊メイクを教えてくれる学校も少ない。独学しなさい」という内容だった。
 
その後は必死に技術を磨き、いずれ渡米するという目的のもと語学も勉強した。1996年に単身渡米し、ディック・スミスによる誘いで、彼が総指揮を務める映画に参加することが決まった。辻一弘さんがプロの道へ突き進む転機となった瞬間であった。ここから彼の快進撃が始まっていったのだ。
 
 

辻一弘さんの座右の銘

 

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今回のワイドナショー出演時に2つ紹介してくれた。
 
「人の意見を聞くな」
 人の言うことばかり聞いていると、本当の自分のやりたいことが分からなくなってしまうし、自分のやりたいことを突き詰めた人だけが、プロになれると思うから。
 これは、辻さん自身の実体験が関係している。渡米したてのとき、様々な俳優、監督、プロデューサーに特殊メイクについての要望を言われたことがあったそうだ。周囲の意見を聞きすぎて、結局自分のやりたかったことが何なのか分からなくなった、という経験から学んだ信念である。
 
 
「10年続けろ」
 物事はなんでも最低10年つづけないと、その本質がわからないという意味だ。辻さん本人から聞く、非常に説得力のある言葉である。
 石の上にも三年という言葉もあるが、それはあくまで物事のベースが作られる準備期間だというお話。ただし、彼の場合は違う。最低10年。ただ単に続けるだけでもいけない。10年間必死にもがき、自分の中に夢を作り上げ続けるための期間であると思う。
 
 

最後に

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ワイドナショー出演時、自身の言葉で何を語るときも、その鋭い眼光を絶やさなかったプロアーティスト・辻一弘。
 
自分のもつ世界最高峰の技術にみじんも慢心せず、むしろ、まだその先を見据え続けるかのような強い目に、思わずハッとしてしまった。
 
特殊メイクの才能同様に、自分から生まれる言葉も大事に一言一句噛みしめる姿に、彼の真性の職人気質を感ぜずにはいられない。