書くザトウクジラ

寄り道こそ、王道。

映画「記憶にございません!」を観てきた感想〜やっぱり三谷幸喜はすごかった!〜

 

 

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今回は何とかネタバレなしで書ききりたいと思います。本作品は特に、皆さんに予備知識ゼロで観ていただきたいからです。


予告編をすでにご覧になった方は、あぁ大体こんな話なんだなと想像がつくことでしょう。


でもその想像一辺倒に終わらせないところが、三谷作品。今回も決して期待を裏切りませんから、極上のエンターテインメントとして、ぜひ劇場でお楽しみください。


ここからは三谷監督ひたすら褒めタイムに移ります。キャスト陣の絶妙な演技が神すぎて(もはや語彙力も半ば崩壊気味ですが)、やはり数々の俳優女優芸人までを束ねる三谷幸喜さんはすごい!尊敬!すばらしい!ということで褒めずにいられませんでした。ネタバレ無しで映画のことを語るには、監督を褒めるしか方法がなかった。

 


一言でいうと彼は、喜劇の間と悲劇の間の使い分けが神業級に凄かった。悲劇かと思いきや次の瞬間、見事に喜劇へと転化させている。そこからさらに、人間ドラマに発展することもあります。視聴者がまさに感動させられようとするときに、これまた絶妙な間で喜劇に瞬間逆戻り。さっきまでの感動を返せっ!と言いたくなる。それも笑いながら言いたくなる。その駆引きが非常な快感となって何度も脳の中枢を刺激する。いいぞもっとやれという感じ。まさに我ら観客は常時パブロフの犬状態。犬は、ボタンを押すと必ずエサが出てくると予想しボタンを押すが、この場合「どうせ裏切られるんだろうなぁ」と最初から斜め上に構えながらも、その予想のさらに斜め上の快感へと形をかえて我々を襲ってくるのだ。

 

喜劇と悲劇って、ホントに紙一重なんだと思わせる。改めて痛感する。三谷幸喜は「間」のスペシャリストであり、「人間観察」のスペシャリストでもあることを。セリフ回し、キャストの立ち回り、物事の進行の順番が完ぺきだ。飽きさせない展開を常に作り出しながらも、常に観客に「もっとほしい」と思わせる仕掛けづくりに長けている。与える者と、欲しがる者の絶妙なバランスがもはや憎たらしい。緊張と緩和の均衡が崩れたとき、一気に我々に爆発的な笑いを引き起こさせる。ただ一つ素人の私でも断言できるのは、人間観察を相当変態的に極めた者(褒め言葉)でなければ、たった一本の映画にこれだけのことを詰め込むことなど到底できないだろうという事だ。

 


とにかく、この映画は限りなくエンターテインメントであるので、頭を空っぽにすればするほど楽しめる珠玉の作品となっている。観終わったあと、一人残らずトリコになるだろう。


もっと、人が好きになり、
もっと、人を許せるようになり、
もっともっと、映画が好きになる。


そんな様々なポテンシャルを秘めた三谷幸喜渾身の最新作をどうか直接あなたの目でご確認ください。と言いますか、ここまで読んでくれた人なら、もう観たくなっていないと私が困りますが汗。

 

喜劇?悲劇?人間ドラマ?

あの、すみません。

この映画、ぜんぶ入っちゃってます。


豪華キャストが送る、夢見心地の2時間7分。あなたの脳も三谷喜劇にジャックされること間違いなし!


そして語気を強め、鼻をふくらませ、こう叫ぶのです。

こんな面白い映画、記憶にございません!